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ブラック・メタルを語る上で絶対に欠かせないバンドの一つである、カナダ・バンクーバー出身 BLASPHEMYの1993年発表2ndアルバムです。この作品は発表当初からアルバム本編の92年録音10曲の後に、ボーナスのような形で89年の名作1stデモ Blood Upon The Altar音源も丸々収録されていたので、1stアルバムで虜になった（人がリアルタイムでどれだけ居たかはビミョーですが）世界中の信者にとって、1stと同等にマスト・アイテムとしてあがめられ続ける作品です。

ブラジルのSARCOFAGOと並んで、90年代初めに北欧で爆発するブラック・メタルの確立にも大きな影響を及ぼし、現在のウォー・ブラック・メタルの原点ともなったバンドです。演奏力も音質も楽曲の完成度も、全てを度外視せざるを得ないムチャクチャな最凶ルックスと、BATHORYを崇拝しながらもグラインドコアのスピードを取り入れた1stアルバムと全く同じスタイルですが、若干マトモになって整合されているので、時系列で聴くよりも、案外こちらの2ndアルバムから聴いた方がBLASPHEMYの全体像はつかみやすいかも知れません。しかも、後半に収録の1stデモがBLASPHEMYの最高傑作と評価するファンも多いので、ぜひとも最初から最後まで気を緩めず一気に聴いてほしいです。BLASPHEMYはBATHORYを完全に崇拝していたけど、音楽性をさかのぼるとどちらかと言うとSODOMの方に行き着きそうな気がするのですが、1stデモではBATHORYっぽいフレーズが随所に聴かれます。でもやっぱり、このカオスはSODOMっぽい気がするなー。50〜60歳、いや、死ぬまで聴きまくり続けて検証が必要な、90年代以降エクストリーム・ミュージックの理念も概念も全てブチ壊した永遠の究極バンドです。

(Feb.21.2018)

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