先ごろ2ndアルバム Best Before End（1992年作）もCD化再発されていたブラジリアン・スラッシュ・メタル PANICの最初期作品が、BLACK VIRGINなどのカルト・メタル・リイシューで最近注目を集めているWYLNからオフィシャル再発。このCDは、ブラジルのMarquee Recordsからも出ていたロングラン人気作です。ボーナス内容もブラジル盤と同じく全17曲入り。


Rotten Church LP (1987年)
1. Seeds Of Hate
2. Satan Shall Return
3. God's Death
4. Empire Of Violence
5. Rotten Church
6. Mutilator Of Bodies
7. Megaforce
8. F.O.D.

Seeds Of Hate DEMO (1987年)
9. Seeds Of Hate
10. Satan Shall Return
11. God's Death

Demo-Lition Tape DEMO (1991年)
12. Twilight In Samarra
13. Deadly Fucked
14. No York, No York
15. Noise Kills
16. Time To Die
17. H.N.F.I.


1stアルバムは録音は1987年でしたが、ちょっと遅れてスラッシュが衰退しかけていた1990年にリリースされたせいか、2000年代までデッドストックも出回るほどに当時はあまり話題にならなかった不遇の作品です。SODOM型のプリミティブなリフで突進するスタイルは、明らかにSEPULTURAの強い影響を感じさせますが、このバンドはイーヴィルなムードよりハードコアなテイストが強く、R.D.P.の2nd〜3rdあたりのクロスオーバー期にも近い感覚があります。そしてボーナスで収録されたSeed Of Hateデモがよりブラジリアン・スラッシュらしい魅力にあふれた名作で、Rotten Church 1stアルバムがSEPULTURAミーツR.D.P.ならば、1987年デモはまるでMUTILATORミーツR.D.P.のごとく、ジャーマン・スラッシュ・メタルが南米ハードコア化したようなスピードコア・ロウ・プリミティブ・スラッシュでグレート！！ちょっとSLAUGHTERのSurrender or Dieデモにも通じるスピードと破壊力です。

(Aug.11.2019)

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