日本のスラッシャーにも熱狂的に支持され続けるカナダを代表するスラッシュ・メタル・バンド RAZORの1987年発表4thアルバムが初オフィシャルCD化。バック・インレイにFist Fight Recordsのマークが入ったCDが確か昔あったけど？と思ったら、当時よく見たあのCDも実はブートだったそうです。その後もブートCDは各種出回り、しかもアンオフィシャルながらその最初のブートCDは今では人気のレア盤と化していましたので、まさに念願待望の初CD化ということになります。スリップケース付きで、ポスターも封入されています。

ベイエリア系とは異質の高速刻みリフで最高の切れ味を生み出していたスピード・メタル調の疾走感の1stと2ndもメガ渋なカッコよさでしたが、激しく研ぎ澄まされていったバンドのサウンドにドラマーが追い付かず、前作3rdアルバム Malicious Intentでは貧弱なドラムが全てを台無しにしてしまった残念な仕上がりでした。本作でもドラマーの力不足は否めませんが、前作のショボいサウンドを改善して低くドコドコ突っ走るリズム・セクションを強調したバランスが功を奏しています。Sheepdog氏のVo.は他の作品よりも線の細さを強調したようなナチュラルなスタイルで、ある意味ハードコアなテイストが一番強い作品かも知れません。とにかく、RAZORファン、初期スラッシュ・メタル・ファン待望のCDです！！

(Sep.13.2020)

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