DAVE DICTOR - MDC : あるアメリカン・ハードコア・パンク史 ぶっ壊れた文明の回想録 BOOK

Category : Punk , BOOK, VHS, & DVD



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ポリティカル・パンク・ファンジン DEBACLE PATHの第1号が好評の鈴木智士氏(ex.無我, ex.TECHNOCRACY, ex.VOCO PROTESTA, etc)による訳で実現した、アメリカン・ハードコア・パンク・バンド MDCシンガー David Dictor氏の自伝本日本語版です。この本は2017年2月に遅すぎる初来日ツアーが実現したMDCのライブ会場で英語版が販売されていて、私の記憶が間違ってなければ、そこで鈴木氏も購入していたはずです。毎度私事で恐縮ですが、2017年2月2日東京新大久保EarthdomでのMDC日本初ライブは、これまで自分が体験してきた数限りないライブを振り返っても、間違いなくトップ3に入る、今思い出しても感動して震えてくるライブでした。若いパンク・ファンから、リアルタイムで熱中したジャパコア諸先輩方まで、会場に居たほぼ全員が興奮していた異様な雰囲気で、空気読めずに茶化すような者なども居なく(仮に普段はそういう楽しみ方しているような人でも、あの場では息をのんで終始見入ってたはず)、その空気を作り出したのは言うまでもなくノンストップで繰り出されるMDCの凄まじい演奏でした。DEATHSIDE, CRUCK, BASTARD, SIC, URBAN TERROR, KGS, LIBERATE, etcetc...自分がこの店で働き始めて憧れてたバンドのメンバーさんがみんな大好きで聴いていたのがMDCだったし、自分もそれを追いかけて長年MDCを聴いてきたつもりだったけど、あの2017年2月2日のライブでようやく初めてMDCの凄さを理解したような気がしました。

まぁ、ガラにもなくセンチに解説するとこっぱずかしいのでもうやめますが、とにかくこの本、1度でもMDCに触れたことがある人は万難を排してでも読むべき最高の書ですし、80年代のUSHCという、広大過ぎて一括りにはできない独自のサブカルチャーの一端だけでも好きだったのならば、絶対に楽しんで読めるはずです。それがたとえ、CBGB周辺のNYHCやクルー系ボストン・ハードコアなどのシーンの局地的ファンでも、です。Dave Dictor氏の信条や生い立ちはハッキリ言って隅々まで共感することはできないし、環境が違うのですからそれはいたって当たり前だと思いますが、理想的な結論や正論有りきで憧れてたものを盲目に正当化する必要などない、ということは、Dave Dictor氏自身がこの書で教えてくれています。それはもちろん、あの有名なBAD BRAINSシンガー HR氏との一件なわけですが、他にもPOISON IDEAの"Pig Champion"故Tom Roberts氏との堕落して堕ちに堕ちまくったSUBMISSIVES時代や、MDCがCBGB周辺NYHCシーンから目の敵にされていた頃のCRO-MAGS John Joseph氏&Harley Flanagan氏との出会いなど、ゲスなワイドショー的にトリビアをかいつまんで読むだけでも楽しめるでしょうから、あまり推奨すべきじゃない読み方かもですが、目次を見て面白そうなところから読み始めても良いのではないでしょうか。最終的には、頭から通して絶対に読みたくなるはずです。テキサス・パンク2大巨頭シンガー DICKSのGary Floyd氏とBIG BOYSの故Randy Turner氏がDave Dictor氏のみならずUSHCシーンに与えた計り知れない影響力を改めて考えるきっかけにもなりました。とにかく読んでください。完全にオススメです!!!


1970年代末、アメリカン・ハードコアの黎明期から現在まで、40年にわたりその活動を続けるオリジナル・ハードコア・パンク・バンド、MDC(Millions of Dead Cops)のヴォーカル、デイヴ・ディクターの2016年発表の自伝が日本語訳で登場!
デイヴ・ディクターがその人生をかけて貫いてきた平等主義、DIY精神、菜食主義、ポリティカル・ハードコア、また初期アメリカン・ハードコア・シーンに蔓延していたセクシズム、レイシズム、ホモフォビアに立ち向かう姿勢の原点はどこにあるのか? そして数々の政治的アクションや1983年の「ロック・アゲインスト・レーガン」ツアーなどの反共和党の行動、警察、キリスト教やKKKへの批判、現在はトランプ政権に真正面から立ち向かいながら、世界中をツアーするその行動力の源となるものは?
パンクが起こる前、60〜70年代の生い立ちから、80年代前半のテキサス〜サンフランシスコ時代、そして同時期のヨーロッパツアーでの出来事や、Bad Brainsとの対立など、当時のバンドとの数々のエピソード、やがて90年代、パンクの商業化が進む裏でMDCメンバーはバラバラになり、Poison Ideaのピッグ・チャンピオンと一緒にドラッグを摂取しまくって、ついには逮捕されたデイヴ。そしてそのどん底からの復活。家族やバンドメンバー、パンク友人たちとの関係、シーンの問題や移り変わりを赤裸々に語るデイヴの言葉は、パンクが好きなすべての人のためにある。
デイヴ・ディクターの言葉で追体験する、あるひとつのアメリカン・ハードコア・パンク史。

■付録: 2017年発表のドナルド・トランプ批判ソング「Mein Trumpf」など、MDCの代表曲4曲(未発表バージョン1曲を含む)がストリーミングできるリンク付き!
(歌詞、デイヴ・ディクターによる曲解説の対訳付き)

『ICE-Tのボディ・カウントの「コップ・キラー(警官殺し)」や、「ストレイト・アウタ・コンプトン」よりはるか以前に、すでにそこにはMDCがいた。MDCに対して、「中立」な反応なんてものはなかった―特に警察からはね。このシーンが存在すること―どの町にもライブをする場所があり、いつもこのアンダーグラウンドのパンクシーンがあったこと―を当然だと思ってるあなた、そんなあなたにはこの本を必ず読んでほしい。度胸を持って、身を賭して今あるシーンを作ってきた人たちがそこにはいて、どのようにハードコアのシーンが形成されたのか。この本でそれに気付かされるはずだ。』
―ジェロ・ビアフラ/Dead Kennedys、Alternative Tentacles

『デイヴ・ディクターは、オリジナルのハードコア・シーンにおいて、最も怒り狂ってて、挑発的な、最重要フロントマンのひとりだね。だって「Millions of Dead Cops」ってバンド名だよ。そしてそれを実行する賢さと豪胆さを持っていた。それがデイヴ・ディクターだ。』
―ヴィック・ボンディ/Articles of Faith

『デイヴと最初に会ったとき、すぐに生涯の友人になると感じたよ。私たちは、お互いパンクバンドのヴォーカルだろうが、テキサスのカウボーイだろうが、この友情は続くと思ったし、実際にずっと続いてる。大好きな人だ。』
―ゲイリー・フロイド/ The Dicks / Sister Double Happiness / Black Kali Ma

『デイヴ・ディクターは本当に信頼できる人だ。いつの時代もブレることなく自分の信念を貫く稀有なタイプだ。こういう人間が、よりよい世界を作っていくんだ。』
―(2018年10月にカナダ・バーナビー市の 市議会議員に当選した)ジョー・“シットヘッド”・キースリー/DOA

『デイヴ・ディクターは私にガッツ、謙遜、汚いパンクスを目一杯詰め込んだバンで国境を突破すること、あとライブのMCで対バンを紹介することを教えてくれた。ヨーロッパじゃキッズたちはニワトリが大好きでジョン・ウェインが大嫌いなことを叫んでたし、デイヴのサド彼女がTribe 8に加わって、ハンブルクのフェミニストに叱られたこともあった。MDCは逮捕されることも恐れず、誰も行かないような国をツアーして、抑圧されている人たちに革命を届けに行った。デイヴ・ディクターは単にパンクを歌ってるだけじゃない、パンクを生きてる。この本はデイヴの冒険譚。』
―リン・ブリードラヴ/Tribe 8

『デイヴは、初期パンクシーンで、ゲイの人々の権利のために戦った闘士の草分け的存在だ。その後も今日に至るまで、常にそういった問題に真っ先に取り組んで、若いパンクスにも年寄りパンクスにも影響を与え続けてきた。パンク好きなら必読の書だ。』
―キーラン・プランケット/The Restarts


(Oct.15.2020)

型番 :Gray Window Press: (bkdvd rcmnds)
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1,800円(税込1,980円)

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