初期ブラック・メタル・インターナショナル・コンピレーション・アルバム重要名作 Vinnum Dei Satanas-The Wine Of Satan LPにアメリカ合衆国を代表して参加していたペンシルバニアのサタニック・デス・メタル CRUCIFIERの2018年10曲入りフルレングス・アルバム。Death to Mankind時代は悪評もよく耳に届いたスペイン Deathrune Recordsからのリリースで、2003年にDeath to Mankind (つまり移籍せず同じレーベルからってことですね)から発表したStronger than Passing Time以来となる2ndアルバムです。

初期のカルト・サタニックlowデス・メタルの頃のイメージのままだとちょっと面食らう、一言で言うと素晴らしいアルバムだと思います。若手OSDMバンドが舌を巻くような重厚リフは、スラッシュの基盤も明確で、これで疾走すると初期PESTILENCEやASPHYXのような爆走感となり、さらにエモーショナルなギター・メロディーも絡みつくスロウ・パートで緩急もつけて、ダイナミズムは良い意味で意外にもモダンな現行OSDM的でもあります。しかし、アメリカン・サタニック・デス・メタル・レジェンドならではの、シックネスとタフなブルタリティーはやはり迫力満点。流通の悪さで昔は定評のあったDeathrune Recordsでしたが、ぜひ若いOSDMファンにも聴いてもらいたい傑作death！！

(Sep.20.2021)

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