残した音源はこのアルバムの6曲のみながら、日本でもクサレ・メタル・マニアには昔からよく知られる作品で、90年代後期にはアンオフィシャルCDRも出回っていたブラジリアン・ヘヴィメタルの1988年発表アルバムです。このDies Iraeからの初オフィシャル・リイシューは、ブックレットも充実の仕上がりで、クサレ・メタル・カルト・クラシックの名にふさわしい力のこもった再発盤となっています。スリップケース付き。

今日1日、たーーーっくさん届いたヘヴィメタルのCDを聴きまくりましたが、もう文句なしダントツに、このCALIBRE 38のドぐされっぷりが突き抜けていました。これぞクサレ。クサレ以外の何物でも無い。凄まじすぎる！！！ブックレットに記載のライナーノートによると、URIAH HEEP, HUMBLE PIE, NAZARETH, etcのブリティッシュ・ハードロックを基礎にしつつ、極限まで追求したラウドでヘヴィなサウンドは、あのBLACK SABBATHを彷彿させた、とのことですが、確かにギター・サウンドは若干WFG的な重厚ソリッド感だけど、これ録音は、もうスラッシュも熟成しつつあった1987年です。。。しかも、このおもちゃのオサルの太鼓のような貧弱サウンドのドラムは、ヘヴィとは真逆で重苦しさなどなく、ブラジル人の性である陽気さすら漂います。シンガーはロニー・ジェイムス・ディオにも似た声質なのに、コブシを利かせまくりすぎでトゥーマッチ。ウザい。最初はちょっとディオっぽいと思ったけど、なんだか和田アキ子の方が近い感じで、しかも高音域はからっきしです。Chuva Do Sвculoでの彼の陶酔っぷりは、もはや肩まで湯船に浸かってサブちゃん熱唱してるオッサン状態。ですが！しかし！！一般人にとってはマイナス要素として失笑されるそれらは全てピュアなヘヴィメタル・スピリッツから湧き出ているので、ショッボいサウンドなのに、ヘヴィメタル・パワーは超S級に強烈！！！言ってること分かりますでしょうか？音圧とか、録音環境とかじゃないんです。それは、ブックレットにも掲載の、4人全員ウルトラ激渋な、このライブ写真からも伝わってくることでしょう。これぞダイハード級ピュア・トータル・クサレ・スティール！！！

(Oct.9.2021)

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