南米産GENOCIDIOではありますがブラジルのデスラッシュ・メタルではなく、アルゼンチンでドゥームなデス・メタルをいち早く演奏していたとされるPANDEMIAのメンバーが80年代にやっていたブエノスアイレスのスラッシュ・メタル・バンド。デモ/オムニバス提供曲/ライブを収録した、恐らく活動時に残した音源をほぼ網羅したコンピレーション・アルバム・デジパックCDです。


Track 1 : Thrash compilation (1991)
Tracks 2-5 : Cronicas del Armagedon DEMO (1990)
Tracks 6-9 : Kali-Juga DEMO (1987)
Tracks 10-16 : Live (1985)


PANDEMIAはかなりグレートなドゥーム・デス・メタルだったので期待していましたが、しかしこの、ジャーマンSDIの1stアルバム・ジャケの実写版みたいな等身になってしまってるジャケのメンバー写真からは、別の意味での期待を抱かずにはいられません。そして実際にその期待通りの内容で、かなりのクサレ・パワーに満ちた発掘コンピレーション・アルバムです。

重たいビートでドカドカと突き進みながらも複雑な展開にチャレンジしたような91年の音源は、展開が複雑と言うよりかは、ただ思いのままにいろんなパートをくっつけただけであろうまとまりのなさで、1曲聴き終わっても全く印象が頭に残りません。90年の音源もまたドラムが重くて、ちょっとBLESSED DEATHも思い出させるドン臭さと、南米クサレ・メタル王道スタイルの音痴オペラ調Voとのマッチがキョーレツです。スラッシュ/パワー/正統派のあらゆるスタイルが凝縮され、そしてそれらの要素全てに於いて、原始性とドン臭さが南米クサレ鋼鉄として極上のシロモノです！！

(Feb.9.2022)

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