以前入荷していたデモがかなり好印象だったデンマーク・コペンハーゲンのデス・メタル DEAD VOIDが1stアルバムLPをMe Saco Un Ojoからリリース。GOAT MOLESTER時代からラインナップに変動の無かったイギリスのGRAVE MIASMAから、ベーシストのAdam Wilkinson氏が脱退したのが2016年。このDEAD VOIDはAdam Wilkinson氏がイギリス・ロンドンからデンマーク・コペンハーゲンに移住して新たに始めたバンドです。クリア・スモーク・ビニールで入荷しました。

デモを聴いた時の好印象は、この1stアルバムで聴いても全く変わりません。久しぶりの正統派悶絶型スラッジ・ドゥーム・デス・メタル・グループの登場ではないでしょうか。Adam Wilkinson氏はこのバンドではドラムを担当しているということですが、GRAVE MIASMAが徐々に増幅させていたドゥーム・テイストを、リチュアルな装飾をせず、より本格的にドゥーム・スロウネスを追求しています。鈍走パートになると出てくるCELTIC FROST要素も程よい塩梅だけど、ドゥーム・デス・メタルの宿命であるHELLHAMMER 〜 CELTIC FROST的荒涼感はさほど強調せずに、冷たく黒く重い感触に仕上げているところは、フューネラル・ドゥームのシーンでも世界トップクラスに充実しているフィンランドのドゥーム・デス・メタルにも通じます。この窒息しそうなスラッジ感はパワーバイオレンス系ドゥーマーにも心地よいでしょうし、冷たい狂気は伝説のベルギー・カルト・トゥルー・ドゥーム・レーベル Painiac Recordsのバンド群も思い出しました。真性ドゥーマー大注目株death！！

(Nov.8.2022)

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