発売中！現代ダイハード・ヘヴィメタルのキング・オブ・ザ・キングスと言い切ってしまいたい、スウェーデン・ヨーテボリのHELVETETS PORTの2009年発表1stアルバム。2019年に2ndフル・アルバムを発表したタイミングで、この1stアルバムも1st 7"や12"EPもボーナス収録して、ポスターも封入したデラックスなニューバージョンで再発されました。


Tracks 1-10 : Exodus to Hell ALBUM (2009年)
Tracks 11-13 : Man with the Chains 12"EP (2010年)
Tracks 14-16 : Metal Strike 7"EP (2006年)
Track 17 : BLACK AXE Cover


オールドスクール・プライドを掲げながらも、より広くへヴィメタル・ファンにアピールするレベルにステップアップしていったBULLET, PORTRAIT, ENFORCER, IN SOLITUDEといった人気バンドに相反して、このHELVETETS PORTは本作1stアルバムでその真逆をいくアプローチを突き詰めて、何もわかってない普通の人は酷評し、ちょっとわかってるけどたいしたことないリスナーも戸惑い、しかしそういったポーザーをふるいにかけて残った信者達は完全に忠誠を誓った、アンダーグラウンド・ヘヴィメタル・シーンでも物議を醸しだした作品です。

まぶし過ぎるヒゲ面スパッツ・ファッションの堂々たるフォトセッションにショックを受け、そして針を落として飛び出した、まるで80年代のへヴィメタル・シーンの末端に存在したようなペラペラのサウンドながら力強く繰り出される真の鋼鉄音に、興味本位でこの作品で初めてHELVETETS PORTに触れた人は脱力＆落胆し、しかしヘヴィメタルだけを愛する者達は歓喜に沸いたのです。母国の英雄 HEAVY LOADはもちろん、MANILLA ROADなどのUSエピック・メタルもルーツに感じさせるドラマチックに展開する楽曲に、欧州鋼鉄の郷愁メロディーを散りばめて、伝説のスウェディッシュ・メタル GOTHAM CITYウォーシップを独自のスタイルで表現したようなサウンドが最強すぎます。バンマスであるシンガーの母国語ボーカルも完璧で、なんと言いましょうか、まるで日本人による日本語発音英語の北欧版のような、カタカナにして読んだ英語みたいな歌詞を、音程度外視で雄々しく歌い上げてます。これぞ非英語圏メタルの現代最高峰！！素晴らしすぎます！！

(May.28.2023)

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