カバーを新装して解説も追加した2021年復刊版。賛否両論ある書ですが、これを読まずしてノルウェー・ブラック・メタルを語るのはモグリと断言できる、ヘヴィメタル史及びサブカルチャー全般に於いても歴史的な書物です。

90年代初頭のノルウェーで勃発した、悪魔主義をポーズではなく実践してアンダーグラウンドから急進したブラックメタル・ムーブメント。ブラックメタル・バンド連中による教会放火事件、MAYHEMのVo.デッドの自殺、EMPERORのファウストによる刺殺事件、BURZUMのカウントによるMAYHEM ユーロニモウスの刺殺事件など、ブラックメタル・ファンならずとも1度は聞いたことのある事件を、当事者達へのインタビューも敢行して検証。ブラックメタル誕生に大きな影響を与えたサタニック・メタルの歴史も紹介してますが、オカルティズム/サタニズムの歴史など、社会的/文化的背景にも突っ込んで取り上げて大きな反響と評価を得た、初期ブラックメタル・ドキュメント・ブックの決定版。実際に日本語の活字になると非常にドギツイ表現に感じるので、一連の事件の概要を知っていた人でも改めてショッキングだと思います。完全に必読！！！

(Sep.22.2023)

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