長らく沈黙を貫いていたスウェディッシュ・デス・メタル NECROVATIONが、2ndアルバム以来10年以上ぶりとなる新作を2曲入り7"EPで発表。一時サポート・ギタリストとしても参加していたRodrigo Alfaro氏の運営する老舗レーベル Blood Harvestからのリリースで、プレス枚数の詳細は不明ですがブラック・ビニールとクリア・ビニールの2種存在し、ブラック・ビニールの方にのみロゴ・ステッカーが入っています。

Deathrash Armageddonもライセンス・リリースしてたデビュー音源の1stデモが、NIHILST直系の素晴らしくロウなオールドスクール・スウェディッシュ・デス・メタル・サウンドで話題を呼んだのが2004年。Me Saco Un OjoやDark Descentが始動する何年も前の話で、ANTICHRISTやTRIBULATIONといった今を時めくスウェディッシュ・メタル・グループも最初の音源をリリースしたのはBlood Harvestでした。

前作2ndアルバム Necrovationでプログレッシブなテイストも導入して当時はちょっと賛否両論あったけど、サイケデリックで妖艶な退廃美に満ちたダークネスは完全にTRIBULATIONの2ndアルバムを先駆けていました。ギター＆Vo.を担当するSebastian Gadd氏とベースのAnton Wanstadius氏はSTENCHのサポート・メンバーでしたが、STENCHと言えば、ex.TRIBULATIONのあの美少年ギタリスト Jonathan Hulten氏が率いて2015年まで活動したデス・メタル・バンドで、彼らもまた、最期はTRIBULATIONの布石となるようなサイケデリックなデス・メタル・サウンドに到達して消滅しました。

このNECROVATIONの新作も、10年以上経っても前作のスタイルと完成度を完璧に維持しています。アグレッシブな疾走感とドラマチックな展開によって構成された曲調は、ノルウェーOBLITERATIONなどのファンにもオススメだけど、こっちがオリジナルだということも知ってほしいし、疾走パートの爽快さは北欧スラッシュ・メタル・ファンをも魅了することでしょう。う〜ん、円安で後ろ向きな気分でオーダーしちゃったけど、やっぱ10枚以上仕入れるべきだった。素晴らしい復活作death！！

(Oct.11.2023)

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