Ripping Corpse Recordsによるフィンランド・デス・メタル SACRED CRUCIFIXのコンピレーション・アルバムの第3弾。初期デス・メタル発掘物としてはちょうどいい塩梅の地味さと没個性なサウンドなので、Vol.1と2の当店での反響も地味なものでしたから、何も第3弾までやる必要があるのか？と正直思ってましたが、いやいや、没個性なんて感想は大変失礼でした。このグループはここで覚醒したようで、これは素晴らしい発掘リイシューdeath！！限定500枚ナンバリング入りで、カラー盤などの限定バージョンは存在しません。


Songs 1-6: Demo '94
Songs 7-13: Rehearsal '95


スラッシュ・メタルだった初期から徐々にデス・メタル色を強めて、コンピ・アルバムVol.2ではUSデス・メタルに影響された北欧デス・メタルらしさが堪能できる内容でした。その進化も当時のデス・メタルの典型だけど、このVol.3ではリフがジャキジャキなソリッド・デスラッシュ・タッチに戻っていて、北欧に多いKREATOR影響下のデスラッシュ化に回帰したのかな？と最初は思います。しかし曲調は直線的なスピード感ではなく、ミドルテンポ主体のパートが激しく場面展開していくスタイルで、これがHeartwork以降のCARCASSに影響されたフィンランド・デス・メタルならではのかっこよさ！！94年デモのみならず95年リハーサルのテンションも（あと音質も）素晴らしく、特に12曲目の"The Night & The Voice"なんかは、CARCASSウォーシップ・メロディック・デス状態ながら、曲展開と演奏の激しさはアンダーグラウンド・バンドならではのアグレッションで絶品！！このサンプル・トレーラーだけじゃ伝えきれないなぁ。かなりオススメdeath！！

(Feb.14.2024)

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