クラスト、ノイズコア・パンク・ファンにはSORE THROAT / SAW THROATでお馴染み、そしてダイハードなメタルヘッズにはSOLSTICE, ISEN TORR, Miskatonic Foundationなどの頑固な職人気質エピック・メタル・バンド＆レーベル活動で熱烈に支持されるUKブリストルのRich Walker氏が、Summer Of 81という新たなレーベルを立ち上げて、その第一弾としてDISORDERのライブ・アルバムをリリース。ノッティンガムでの1983年4月と8月のライブのサウンドボード録音と、ボーナスも追加した全19曲入り500枚プレス。


Tracks 1 - 9 recorded live in Nottingham August 1983 (soundboard)
Tracks 10 - 14 recorded live in Nottingham April 1983 (soundboard)
Tracks 15 - 18 "Mental Disorder" EP Rough Mixes
Track 19 (Hidden track) recorded live Nottingham August 1982


円安とポンド高が拍車をかけた高額なレコードではありますが、パンク・コレクターとノイズコア・マニアをにぎわせて日本国内のパンク・ショップでは売り切れ店が続出してる話題のLPです。まず、ブックレットが凄いクォリティーで、グロッシーにコーティングされた36ページの中身は、秘蔵写真を多数初公開していて、他にもライブのフライヤーはもちろん、レコード発売時のプロモ・フライヤー/インタビュー/当時の掲載記事などの激レアなメモラビリアで埋め尽くされています。

しかもレコードの内容も素晴らしく、オリジナル音源はLUNATIC FRINGEとAMEBIXとの3 Way Splitとして1985年にカセットで自主リリースしたものだそうですが、サウンドボード録音のライブ音源とは言っても一体感なく分離されてしまったライン録りなどとはまるで違い、暴力的ノイズコア・パンクが極上のロウ・サウンドで再現されています。Rampton Songでは、熱狂したAMEBIXのAphid氏（レアな当時の呼び名でクレジットされてますが、もちろんバロン氏です）とCHAOS UKのChaos氏もバックコーラスで叫んでます。

日本にはDISORDER信者が多いから、このLPは「入手しそこねた！」という声も良く聴こえてくるけど、キッズのころから好きだったわけではない私のような年寄りにも、その魅力を気づかせてくれるパンクのキングが、このDISORDERだとここ数年強く感じてましたので、DISORDERに対して私と同じ感覚を持っていた人が他にいるのかは知りませんが、そういうジジイにも心地よい、添加物不使用の本物のロウ・ノイズがこのレコードには詰まっています。

(June.2.2024)

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