IGNIVOMOUS / ex. DESTROYER 666, etcドラマーのChris Volcano氏と、ex. BESTIAL WARLUSTのAndrew Undertaker氏によって94年に結成されたオーストラリア・デス・メタルの最新5thアルバムです。Die TodesruneからのLPバージョンが入荷してた前作 The Eternal Conflagrationが2006年発表でしたから、9年ぶりとなる新作です。NWNからのデモ集でノックアウトされて、前作もカッコよかったのでこれも密かに楽しみにしていましたが、今までとちょっと激烈さの質を変えたカッコよさもある、今回も聴き応え満点の内容になっています。ジャケットのアートワーク担当はChris Moyen氏です。

BESTIAL WARLUST譲りのフィジカルなゴリゴリ・ブラスティング・ブラック・デス・メタルに、テクニカル且つキャッチーなリフ・ワークとメロディックなギター・ソロでオールドスクール・デス・メタル・プライドも強くアピールしたスタイルが激渋なバンドですが、今回はそのキャッチーさを大幅に後退させてベスチャル・デス・メタル寄りに退化しています。つまり、BLASPHEMY系統の野蛮さを強めていて、BLACK WITCHERYのようなタイプにも近づいています。しかしこのバンドは演奏力が抜群ですから、リフ・ワークがプリミティブになっても演奏の切れ味と、Chris Volcano氏のまさに重戦車のごときパワフルなドラミングがバッキバキで、しかもギター・ソロも相変わらず90'sデス・メタルのようなエモーショナルなフレーズで絡んできて、原始性とスキルの高さのミスマッチが最高にスリリングです。正直言って、再生して最初の方は面食らったけど、緊張感みなぎるゴリゴリ・サウンドに中盤以降は完全にのめり込んでしまいました。やっぱりABOMINATORは激烈にカッコいい！！IGNIVOMOUSファンも絶対に聴いてほしいデス！！

(May.5.2015)

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