発売中！2010年代のジャパニーズ・メタルパンク三銃士が集結した3 Way Split LPが拷問装置レコードからリリース！！！これ以上ない最凶メンツ大戦なので、こういうのは油断するとメンツが決まった企画段階で満足してしまい、各バンドが前にストックしてた適当なトラックを提供し合ったりして失敗するケースもあるのですが、この場合は普段から交友の深い3バンドですからその心配はなく、しかしそれでも企画者のDORAIDは他の2バンドにハッパをかけて、濃厚なメンツ結集にふさわしい妥協のない内容に仕上がることに、最後まで気を抜かなかったそうです。収録のバランスを取るのが難しい3 Way Splitなので、3バンドが各4曲ずつをランダムに収録した全12曲入りで、ボリュームも満点！！！

やはりDORAIDはこの3バンドの中でも抜きんでたイケイケっぷりで、直線的な激走ナンバーを中心にぶっ飛ばすメタルコア・チューンを連射。スピードメタリックなナンバーに挑発的なVo.がアジりまくり、そしてドラマチックなギターソロで昇天させるDORAID節が炸裂しまくってます！！ラストの80年代大衆ハードロック系ナンバーも、彼ら流のユーモアであり、そして欠かすことのできないルーツなのでしょう。BIRTH RITUALはこの3バンドの中では、もっとも海外バンドの影響をあらわにしたスタイルで、VENOM系イーヴィル・ドライビング・スラッシュ・ナンバーはもちろんカッコいいけど、明らかにDISCHARGEを狙ったナンバーの Final Bloodbathがサイコー！！今回はサバス系のドゥーム・テイストは封印して、他の2バンドに比べて垂れサンが一番似合う、VENOM, SODOM, BATHORY, WARFAREなどの雰囲気の黒いデーモニック・スラッシュで攻めています。そしてPARASITEは、昭和を感じさせるバイオレントなメタルコアが今回も恐ろしいまでに鋭利です。これまでもあまり疾走スラッシュというイメージはなかったように思いますが、今回はBLACK SABBATHのオマージュ的なパートも聴かせたりと、速さよりも暴力的恐怖の表現に重きを置いたようなPARASTITEの魅力が爆発！！古臭いメロディーというのはよくあるけど、PARASITEはスピード感でもとてもレトロな雰囲気を出していて、哀愁メロディーも黒いバイオレンスなムードの中でより輝いています。

BIRTH RITUALがDISCHARGEナンバーを披露し、PARASITEがBLACK SABBATHパートも聴かせるなど、今まで各バンドに抱いていたイメージとは違った手法も引き出した、本作企画者 DORAIDのあふれるバイタリティーには感服致します。これを聴かずして、2012年のジャパニーズ・メタルコアは語れません！！！

(July.22.2019)

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