創作意欲とアイデアが止まらないABIGAILのYasuyuki氏が、また新たなプロジェクトをスタートさせて1stアルバムをリリース。まだMetal Archivesにも登録されてない、もしくはこの先もずっと未登録なのかも？とも思わせる、Yasuyuki氏関連メタルパンク・プロジェクトの中でも一二を争うパンク色濃厚なバンドです。

他メンバーはRETURNやVOLCANIC WARドラマーで、ABIGAILやBARBATOSでもサポート経験のあるドラマー Kenjiro氏。すなわちギザルメと同じ2人ですが、もちろん主導権を握る人物が違いますので、サウンドも全く異なります。BARBATOSやTIGER JUNKIES以上にキャッチーでポップなメロディック・パンク調の曲を、ブラック・メタル・ミュージシャンが演奏しているといった感じで、このプロジェクトでインスパイアされたパンク・バンドとしてクレジットされてるのは、RAMONES, MISFITS, NOFX, BAD RELIGION, SEX PISTOLS, SUPERCHARGER, RIP OFFSというラインナップ。そしてそれらのパンクにプラスして、HELLHAMMER, VENOM, BEHERITの名前も挙げています。Yasuyuki氏がよくTシャツ着てるBATHORYの名前を挙げてないところが絶妙じゃないですか（載せ忘れただけかもだけど）。すなわち、MIDNIGHT以降の凡百ブラック・メタル・パンクとはまるで感覚が違っていて、なんと言いますか、曲が似てると意味ではなく、センス自体はパンクロック化した90年代のCHAOS UKのスカムなところに通じる気がします。しかし、どっかで聴いたことあるフレーズが随所に出てくるなぁ〜！

(Feb.18.2023)

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