再入荷！

カリフォルニア・ロングビーチのハードコア・スラッシャーズ DISSENSIONの1986年1stと1988年2ndのカップリングCDが、ブラジルMarquee Recordsから再発。2012年に地元のパンク・レーベルから同内容のコンピレーションCDが出ていましたが、今回はジャケ・ブックレットを2種アルバムのオリジナル・アートをリバーシブルに再現して、さらにMarquee Recordsお得意のスリップケースも付属しています。まぁスリップケース自体は特筆するようなかっこいいデザインではないけど、初めてオリジナル・アートをCDサイズで再現したジャケ・ブックレットはよく出来ていて、当時の写真やフライヤーももちろん掲載しています。あと、Marquee Records再発盤のライナーノートには、Discogsなどのアーカイブ・サイトでもヒットしない情報が載ってることが多くて毎度興味深いんですが、このDISSENSIONは、メンバーは後にあのスカ・パンク・ビッグネーム SUBLIMEに参加したと解説しています。ホントかな？掲載してる当時のフライヤーには、VOODOO GLOW SKULLSとの共演時のもの（VOODOO GLOW SKULSSは80年代後期には活動していた）もあるから説得力あり、なんて単純な話じゃないけど、カリフォルニアのパンク・シーンらしいトリビアではないかと思います。

すみません、CDの内容について説明する前に、もう一つどうしても言いたい話があります。1st LPはちょくちょく中古盤で見かけてて知ってはいたけど、POISON IDEAのAmerican Leather Recordsから2020年に発表した復活作3rdアルバムが素晴らしかったので（レーベル完売。残念ながら再プレスされない限りは再入荷ありません）、その時に初めてこのバンドをしっかり勉強したんですが、1stも2ndも、スラッシュ・メタル・アナログ・コレクターには人気の高いレア盤クラシックを輩出していたことで有名なAzra Records傘下のMetal Storm Records（OVERKILLの1st 12"やDARK ANGELの1st LPや変形EPなど）から出てたんです。そしてついこないだ知ったんですが、Metal Storm Recordsって、HALF OFFのドラマーがやってたんですよーーー！！！これは、カナダFringe prod.やってたのがYOUTH YOUTH YOUTHシンガーだったと知った時と同じ驚きでした。HALF OFFのLPのプレスミスの思い出話もしたいところですが、関係ない話が止まらなくなるのでもうやめます。

で、ようやくDISSENSIONのサウンドについてです。カリフォルニアらしい乾いたタッチながら、ベイエリアのクロスオーバーも彷彿させるスピードと、ロング・ビーチよりもヴェニス・ビーチな雰囲気漂うスケート・スラッシュをミックスしたような、これぞカリフォルニア・クロスオーバー・スピードコア！！と言った感じで、昔は自分の周りにもけっこう居た、「メタルすぎるのが苦手」なクロスオーバー・スラッシュ・ファンにはけっこう人気が高いです。1stはボストン・ハードコアみたいな出だしから、DRIとCRYPTIC SLAUGHTERの中間的ドカドカ・スピードで突進しつつ、SUICIDAL TENDENCIESのようなギターも時々絡みつき、2ndはギターがメタリック度を増しながらもダイナミズムはメタル化せず、タイトなハードコア・コア・スラッシュで、どちらもアメハー・パンク・スラッシュ・クロスオーバー・ファンならば、初めて聴いても理屈抜きに懐かしさを熱さがこみ上げてくることでしょう。ツイン・ギター片方のソロがロッキン・テイストあって、これもかっこいい。USHCファンにもクロスオーバー・スラッシュ・ファンにもオススメです！！

(Jan.28.2024)

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