発売中！両者ともに前作が当店でも大好評だったロシア＆カナダのクラストコア・パンクス2バンドによるSplit CD。限定300枚リリースで帯付。日本のリリースじゃないのにあのヘンな日本語の帯じゃなくて良かった！

ロシアのFATUMは来日記念盤CD聴いた時も思ったけど、メタルクラストなスタイルを、2010年代パンク・シーンのトレンドなどに惑わされることなく貫いてて、現代のクラスト・バンドの中では最も80年代後期の雰囲気を再現できているバンドの1つだと言えます。まるでNailed期DEVIATED INSTINCTのような実に渋いミドルテンポ・ナンバーもやってて、Guttural BreathのようなCELTIC FROST風味を取り入れず、この雰囲気を出せるのは感心させられます。あと、音作りが凄く良くて、昨今の圧縮したサウンドが苦手な我々の世代にも、80年代後期を思い起こさせてくれてます。この極上のオールドスクール感は、初期クラストも並行して聴いてたデス・メタル・ファンにもちょっと聴いてもらいたいです。

片やメタルコア/クラストの異端をひた走るカナダのDECADEは、今回も物議を醸しだそうなくらいやりたい放題。前作 World Stops TurningアルバムでのFINAL BOMBSウォーシップ・スタイルはちょっと後退させて、スペーシー・ノイジー・メタリックなAMEBIXインフルエンスドなナンバーでスタートするんだけど、これ、多分狙ってるのはGRAVE NEW WORLDのThe Last Sanctuaryアルバムでしょ！！違うかな？メンバーはGNWの大ファンでもあるから、意識してないはずはないと思うけど。その後はD-BeatからMassacre Divine期までに至るDISCHARGE型ナンバーをノイジーに、しかしVo.はBear Bomb氏スタイルを貫いてて、異形のDISCHARGEウォーシップ・ワールドを繰り広げています。ちょっとサイケなテイストもあるのは、SAW THROATじゃなくてやっぱりGNWだろうなぁ。

なんにせよ、FATUM＆DECADE、どちらもクラスト・パンク・オールドスクーラーには目が離せないオススメ・バンドです！！

(Feb.6.2023)

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