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イタリアF.O.A.D. RecordsによるUKバーミンガム出身クラストコア・グラインド・パンクス SORE THROATの再発シリーズが、1989年発表の3rdアルバムも登場。一足先にインドネシアからカセット・バージョンも発売されているけど、実は今回の再発の最大のセールスポイントについては、何処を見ても突っ込んで語られていません。しかもそれがレーベルの告知でも同様なので、みんな気付いていないのか？もしくは敢えて触れていないのか？どっちとも推測できるなぁ、と考えていましたが、現物に針を落として納得。ここから先は、ちょっとややこしい話なので、私も100%完全に理解はしていないかもです。その場合は悪しからず。

この作品の1989年UKオリジナル・プレスには、Manic Ears Recordsがテスト・プレスまで仕上げた時点で、Earacheから名誉棄損として訴えも辞さないと抗議を受けBanされた"Can You Dig It"というイワクつきの曲が入っています。しかしそれはテスト・プレスのみでしか聴くことができず、その曲をカットしてプレスをやり直したレコードが、当時は流通しました。今回の再発は、その"Can You Dig It"もトラックリストに掲載された、禁断のお蔵入りバージョンで発売。しかしそんなことをしたら、今度はF.O.A.D.が訴えられかねません。で、実際に針を落として聴いてみてわかったのですが、バッキングはそのままに、EaracheオーナーDigby氏へのディスリ・ボイスを逆回転みたいな感じでテープ・コラージュして、言ってる内容がわからないようになってます。確かにそのまんま再現じゃ、Earacheから訴えられちゃいますから、リリースしてくれるレーベルもないですよね。しかし、Rich氏は"Disgrace To The Corpse Of Dig"でも、冗談ではすまされないコキ下ろしをやってましたし、テープ・コラージュでディスリ内容が聞き取れなくても、やはりRich氏のヘイト・パワーto Digby the Earacheはまだまだ衰える気配はありません。

Vo.のRich Walker氏を核に、ギターのBriとベースのJohnのDOOMメンバー2人と、CIVILISED SOCIETY?のドラマーで後にPeaccevilleのオーナーとして大成したHammyことPaul Halmshaw氏の4人によって結成されたSORE THROATは、ノイズコア・グラインド・スタイルでありながら、SHITLICKERSのカバーなどをイチ早くやったり、メタル・クラストの要素も導入していたこともあって、クラスティーズにも永遠の人気を誇ります。この作品は、ANTISECTの名曲 Channel Zero Realityのカバーもやってたので、SORE THROATのクラストコアな部分が印象強いアルバムですが、今回の再発はManic Ears盤に習ってA面にDeath To Capitalist Hardcore 7"を収録して、プラス1988年のライブも追加しているので、A面だけで57曲が埋め尽くされていますし、B面の冒頭には1988年のNose Annoysデモの7曲も配置されてますから、主役である本編のNever Mind The Napalm音源はB面中盤からスタートします。ファン以外の人にはカオティックな編集に思われるかもですが、SORE THROATのノイズコア・グラインドな部分と、全盛期ENT真っ青のロウ・ノイズ・クラストコアな部分の両方を網羅した内容で、非常に充実したコンピレーション・アルバム状態となっています。

案の定、今回の再発もダイハード・ブルー・カラー盤はレーベルで即完売。SEX PISTOLSジャケをUS盤カラーにしたゲートフォルド・スリーブ、そしてダイハード・ブルー・ビニールにはRich氏の4ページ・ライナーノートも付属。私もF.O.A.D.のSORE THROAT再発は楽しみにしているのでガッツリ仕入れましたが、ファンは油断して買い逃しなきように！！

(Dec.29.2023)

型番	:F.O.A.D.: (extrm crstpnk oldsclpnk)
販売価格	3,300円(税込3,630円)
購入数
盤色	DIEHARD BLUE VINYL

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