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カルト・メタル・レーベル New Renaissance Recordsから1987年に衝撃的なジャケット・デザインの1st LPを発表して当時話題を振りまいたUSニュージャージーのメタルパンク GENOCIDEと、後にAlternative TentaclesやFlipsideからLPをリリースするMIAのラスベガス拠点時代に残した1982年のSplit LPがPuke N Vomit Recordsからオフィシャル再発。オリジナルはRF7でおなじみのSmoke Seven Recordsから出ていましたが、あのLPは近年かなり中古市場相場価格が高騰しているので、これはUSHCファンはもちろん、GENOCIDEには黙ってられないメタルパンク・ファンにも嬉しい再発ではないでしょうか。

やっぱり当店としてはこのSplitの主役はGENOCIDEです。そもそもスカム・メタルパンク・クラシック "Submit to Genocide" LPも非常にクセのある内容で、MISFITS（Earth AD era）やDEAD BOYSなどのアメリカン・パンク/ハードコア・ルーツに、VENOMやMOTORHEADなどの悪のメタル要素と、グラム・ロックのナスティー・テイスト、さらにシンガーの故Bobby Ebz氏が非常に親密にしていたGG Allinなどのスカム・バイオレンスもミックスした結果、消化不良を起こしたような最凶のカルト・メタルパンク・アルバムだったけど、この82年の音源はそのルーツのUSHCの部分を凝縮しているので、スカム・パンク・バイオレントやメタルパンク風味を期待するとちょっと物足りないかも。でも、Stev BatorsとDarby Crashが憑依したようなBobby Ebz氏のあの独特のナスティー感は既にかなりクセが強く、スラッシーなスピード・ハードコア・パンクとの相性は個人的にはバツグン、世間一般的には非常に気持ち悪いかと思います。

MIAは名作1st LPに匹敵する好内容。軽くて小気味よい演奏で畳みかけるサウンドはCIRCLE JERKSほど極めた軽速型ではないけど、JFAやCODE OF HONORなどのスケート・ハードコア・ファンにもオススメ。久しぶりに聴いたけど、このSplitのMIAは彼らのベスト・テイクかな、とも思う傑作です！！

(Nov.5.2023)

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